第11番目の鍵 ロバート・シャインフェルド

第1章 見えないネットワークに接続する

●インターネットよりさらに強力なツールがある。
●誰もが「見えないネットワーク」に接続できる。
●情報を集める
●他の人と情報を交換する
●意識より無意識のほうが大きな影響力を持つ
●「インナーCEO」は内なるネットワークの顔役
●見えないネットワークには嘘や隠し事がない
●大きな成功に至る七つのステップ

第2章 ワイルドカードは常に存在する

●インナーCEOはあなたの使命をすべて知っている。
●成功の秘訣は十人十色
●自分に最適な戦略をどう選ぶか
●人生で起こる出来事はすべて決まっている?

第3章 なぜ十の要素では成功できないか

●これまで語りつくされてきた成功法則
●第一の要素—願望
●第二の要素—信念
●第三の要素—引力の法則
●第四の要素—目標設定
●第五の要素—模倣
●第六の要素—明確で詳細な計画
●第七の要素—大きな行動をいますぐに起こす
●第八の要素—持続
●第九の要素—視覚化
●第十の要素—肯定的宣言

第4章 ルールに従って要望書を書く

●第一ステップ—自分の望みを明らかにし、イメージを膨らませる
●第二ステップ—最も望ましい結果が得られるように要望書を作成する

第5章 要望書を送る

●第三ステップ—要望書をインナーCEOに送る
●第四ステップ—要望書が承認される
●第五ステップ—要望書が見えないネットワークに贈られる
●第六ステップ—情報分析、意思決定、計画立案が行われる

第6章 要望が実現する

●第七ステップ—要望が実現する
●理論と知性という戦略には限界がある
●インナーCEOからの連絡を受け取りやすくする方法
●インナーCEOのメッセージに応える
●インナーCEOの上方と導きを受け取る—ヴァージンの成功物語
●ナイキを急成長させた直観
●不思議な因縁—ケンタッキー・フライド・チキンとウェンディーズ
●直観によって成功を手にした経営者たち
●直観から生まれた出版会のベストセラー
●『ハリー・ポッター』を成功に導いた不思議な偶然
●イタリアでの衝撃的な啓示—スターバックスの物語
●アイデアはいつどこから来るかわからない
●思わず口をついて出た嘘–マイクロソフトの成功物語
●洗車場に置かれた売れ残り本—ロバート・キヨサキの成功物語
●用意された絶好のタイミング—デルの成功物語
●問い続ければ、必ず答がもたらされる

第7章 見えない情報を管理する

●「経歴マスターファイル」とは何か
●現実のマイナスの影響が出る前に、情報の不一致を解消する
●現実にプラスの影響と活力を与える情報を、積極的に増やす
●現実に-の影響を与えている情報や不一致を見つけ出し、情報を書き換えたり、効力を消したりする

第8章 見えない情報が成功をもたらす

●内部関係者
●顧客と見込み客
●経歴マスターファイルの改善は、事業の成功をもたらす
●フランチャイズの常識を覆したコネクティング・ポイント
●すべては顧客のために—デルの経歴マスターファイル
●真心がブランドをつくる—スターバックスの経歴マスターファイル
●継続と変化—マリオットホテルの経歴マスターファイル

第9章 成果が表れないとき

●待つべきか、あきらめるべきか
●何の合図もメッセージも変化もない人の五つの原因
●提出した要望書が、不明瞭で具体性に欠けている
●経歴マスターファイルに問題がある。
●いずれ要望書はかなうが、いまはまだその時期ではない
●気づいていないだけで、要望は実現している(またはもっと良い結果を得ている)
●要望は拒否または保留された
●要望書を書き、どうすべきか尋ねる

第10章 富という目的地

●成功と富という目的について
●教訓1 多くの人は忘れているが、富を築く方法は三つしかない
●教訓2 富は自由を生む。しかし自由は、すべての人のためになるわけではない
●苦難もインナーCEOが使う道具である
●教訓3 要望は時期が来るまで実現しない
●教訓4 概して知らないことは良いことである
●教訓5 富が持つ増幅作用に気を付ける
●教訓6 富を得ることは、すべての人の使命に合致するわけではない

第11章 富を得たあと

●成功し富を得たあと何をするか
●富や成功が、できるだけプラスに働くようにする
●富や成功に伴う課題を克服する
●人のために働き、富や成功に伴う社会的責任を果たす
●経歴マスターファイルへの効果

第12章 新しい旅を始める

●多くの人には見えないことが、あなたには見えている
●この本を読み終わたらすぐにすること
●あなたのインナーCEOはいつもあなたのために働いている

ロバート・アレンによる序

私は25年にわたって事業と蓄財に取り組み、さまざまな収入源を見つけ、またそれを人に教える仕事をしてきた。その私の経験から言って、成功を構成しているのは二つの要素である。つまり成功は、目に見えるものと見えないものから成っている。

目に見えるものとは人材、アイデア、資源、技術、戦略のことで、成功について学ぶときには必ずと言っていいほど出てくる要素のことである。

しかし途方もない力を秘めているのは実は目に見えない要素で、目に見える要素もここから力を得ている。世界的に有名な成功者たちも、彼らの成功には目に見えない要素が関係していることを認めている。彼らは賢明にも、どんなに豊かな成功も、目に見えない世界の産物であることを知っているのだ。

私自身も見えない世界の助けを借りて、何度か大きな成功を収めた。あなたはこれまで、直観に導かれたことはないだろうか?戸惑いながらも、心のどこかで確信していたということはないだろうか?そんなとき、私はたいてい直観に従う。1970年代に不動産投資を始めたのも直観によるものだった。大きな不動産ブームが起こる直前のことである。

投資カウンセラーを辞めて、本を書くことを決めたのも直観によるものだった。そして『ナッシング・ダウン—-成功への道・不動産投資』が生まれた。新人の作品が出版される確率は1万分の1である。

私は、この直観に従えば何かいいことがあると心のどこかで確信していたが、まさか『ニューヨーク・タイムズ』のベストセラーリストの第一位になるとは思ってもみなかった。二冊目の著書もまた、第一位にランクインした。その後—-これもひらめきだったが—-私はいくつかのセミナー事業を始めた。その収益は15年間で1億ドルを超えた。

では、こうした直観はどこから来るのだろうか?私はなぜ、そしてどのようにしてその直観を得ることができたのだろうか?この本はその疑問に答えてくれる。そして他にもいろいろなことを明らかにしてくれる。だから私はこの本に魅了された。

成功と富を構成する目に見える要素について取り上げた本はいくらでもある。目に見えない要素を取り上げた本もある。しかしこの本のように、見えない要素の世界をはっきりと、完璧に説明した本はない。

ロバート・シャインフェルドは見えない要素の世界について説明したあと、今度はその世界にある法外な資源とその力を利用する方法と手順と道具を紹介する。

決まった手法や道具があれば、時間と労力とお金の節約になる。富豪たちはみな、何年も試行錯誤を繰り返して編み出した手法を使っている。これはクッキーの抜き型のようなもので、これを使えば市場や分野の一部をしっかりと切り取ることができる。その証拠に何度も同じ手法を使い、同じ手順を踏んで成功を収めている。ロバートが言うように、新しい地図と手法と道具を用いれば、あなたもすばらしい成功を収められるだろう。しかもかかる時間と労力は少なく、またその過程を楽しむことができる。

この本を読めばわかるが、ロバート自身もこれから紹介する地図と手法と道具を使ってすばらしい成功を収め、さらに一部の顧客の成功を助けた。彼のこの手法は在宅ビジネス、小規模企業、インターネットビジネス、従来型の小売業、さらに「ファーチュン500」にランクインする企業など大小さまざまな組織で使われ、富と成功をもたらしている。

どんな目標を持っている人でも、どんな状況にある人でも、この本に書かれている知恵を借りれば、自分の世界や経済状態をがらりと変え、日々もっと大きな成果を上げられるようになる。

ロバートは、「第11番目の鍵」という目に見えない要素を使い、事業で瞬く間に大成功を収める手法を構築した。経営幹部でも管理職者でも、ネットワークビジネスを行っている人でも企業家でも、富と自由を獲得してそれを拡大したいなら、この本は必読の書である。

前書き

1969年の8月のある晴れた土曜の朝のことだった。私はスイスのクランのカフェでホットチョコレートを飲んでいた。そして私の隣には70歳の老人座っていた。彼はある企業を創業し、それを「フォーチュン500」にランクインする時価総額数十億ドルの企業に成長させ、巨万の富を築いた人物である。私は、そんな途方もない成功を収めた人の成功の秘訣を聞けることを喜んだ。彼はおもむろにホットチョコレートのカップを置くと、こう言った。「お前の聞きたいことはわかった。じゃあ、そろそろ成功の秘訣を話そう・・・・」

それから私にとって、夢のような時間が流れた。彼が私に話してくれたのは、ほとんど人に知られていない戦略、心構え、戦法だった。すべては彼がマンパワーという企業を起こし、何十億ドルも売り上げ、世界最大の人材派遣会社に成長させたときに使ったものである。

「蓄財という取り組みには多くの要素が絡んでいる」と彼は言った。「どれも重要な要素だが、なかでも接着剤のようにすべてをつなぎ合わせ、また電車のマスターコントローラー(主幹制御器)のようにすべてを機能させる要素は特別重要だ。私はこのあまり知られていない要素を使うのがとてもうまかった。お前も私のようになれば、最大級の成功と富を手に入れられるだろう」

老人は私の祖父アーロン・シャインフェルドである。

このとき祖父と私は、何時間も話し込んだ。そしてその後12か月にわたって、祖父は私にこの要素を使う方法を教えた。私はいまその要素のことを「事業を成功させ、富を手に入れるために必要な第11番目の鍵」と呼んでいる。

なぜ「第11番目の鍵」と呼ぶかというと、それは過去に考案され、提唱された成功法や蓄財法の多くが、10の要素を組み合わせたものだったからである。組み合わせ方は提唱者によって異なるが、とにかく最終的に成功を収めるにはこれらのようそが必要だとされている。確かに「願望」、「信念」、「引力の法則」、「目標設定」、「模倣」、「明確で詳細な計画」、「大規模行動」、「持続」、「視覚化」、「肯定的宣言」という10の要素は重要である。しかし成功と富を得るために絶対に不可欠な11番目の要素がある。この要素をきちんと使えば、必ず成功できると言ってもいい。

その不可欠な要素とは、スイスのカフェで祖父が私に教えてくれた要素のことである。

ただ残念なことに、私がこの要素について学び終える前に、祖父はこの世を去った。私はその後数年にわたって彼から学んだことを実践し、31歳にして財を成した。

しかしその後は一点して「失敗する可能性があることは必ず失敗する」という「マーフィーの法則」に苦しめられ、事業でも経済活動でも何をやっても失敗するという時期が7年間続いた。そのあいだ私はすべての富を失い、15万3000ドルの借金まで抱えることになった。何が何だかわからず、ただ混乱し腹が立った。祖父が生きていれば「何か私に言い忘れたことはありませんか?」、「私には何が欠けていたのでしょう?」、「これから何を学ばなければならないでしょうか?」と聞きたいところだった。

しかし私は、一人で答えを模索するしかなかった。

極限まで追い詰められた7年間、私は祖父が教えてくれた基本的な戦略を実践しながら、欠けていたところを補い、第11番目の鍵の使い方を現在のような形に完成させた。そして実際に経済的困窮から脱し、事業と経済状態を立て直し、さらに31歳の時とは比べものにならないほどの大きな成功を収めた。しかも今回は、生活の質を向上させることにも成功したのである。

私がスイスのカフェで教わったこと、マーフィーの法則に苦しみながら発見したこと、自分や取引先、同僚、顧客の案件に取り組みながら考案した数々の工夫を今度はあなたに教えよう。

そこで、まずはちょっと考えてみてほしい。次から次に新しいアイデアや事業を思いつき、ことごとく成功させているように見える人たちがいる。あなたはそのことを不思議に思ったことはないだろうか?また、もしあなたがそうした人の一人なら、自分の不思議な才能についてどう思っているだろうか?

いつもしかるべき時にしかるべき場所にいて、驚くべき成功を収めているように見える人たちがいる。あるいは、いつも的確な言葉を使ってうまく契約をまとめている人たちがいる。どんな障害があっても必ず乗り越えて、目標を達成する人たちがいる。彼らはとにかく強運に恵まれ、けた外れの成功を収めるコツを知っているように見える。

たった一つのアイデアや計画、または適切な人材、技能、資金、資源、戦略によって事業や蓄財を成功させることを夢見たことはないだろうか?一度ならずあるに違いない。私がこれから話そうとしているのは、まさにそのことについてである。世間で「運」とか「偶然の一致」とか「適時に適所にいる」と呼ばれていることの秘密と本質を明らかにし、次のことを短時間で簡単に実現する方法を紹介する。

●事業を起こす。
●事業を拡大する。
●最高の人材を集め、維持する。
●売上、利益、収入、財産を増やす。
●成功するために避けては通れない試練を乗り越える。

第11番目の鍵を使って成功を収めるには、次のような手順を踏まなければならない。

①第11番目の鍵の力を引き出せるように、考え方を変える。
②自分の真の望み(自分が意識している望みとは違うかもしれない)をはっきりさせる。
③真の望みをかなえるために、第11番目の鍵を使って助力を求める。
④求めた助力を受け取る(ただしこれは、言葉で言うほど簡単ではないかもしれない)。

この本ではこの四つのことの習得と実践について話し、また祖父や私は他の企業家たちが第11番目の鍵を使って、多くの人には夢だと思われている富や生活を手に入れた事例を紹介する。

私は第11番目の鍵を使って、まずコンピュータ販売のトップ・セールスマンになった。その後営業マネージャー、広報マネージャー、地域マネージャー、マーケティング担当ディレクター、マーケティング担当部長になり、さらにコンサルタント、企業家として大きな成果を上げた。最近では次のような仕事をしている。

●有名な自己啓発セミナーを主宰するアンソニー・ロビンスのマルチメディアを使ったセミナーのマーケティングを担当し、その手法を考案、実行し、会場を満席にした。

●コンピュータ販売チェーンのコネクティング・ポイント・オブ・アメリカの売上高を、三年もたたないうちに9000万ドルから3億5000万ドルに伸ばした(収益率は非常に高い)。

●ブルー・オーシャン・ソフトウェア社で「マーケティング・マシン」と言っていい戦略を構築、運用し、わずか四年で売上高を127万ドルから4430万ドルに伸ばした。その結果、同社はビジネス誌『インク・マガジン』の「インク500」に三度ランクインし、さらにこの驚異的な成長率と収益率のおかげで、2002年9月にはソフトウェア業界の巨人インテュイットに1億7700万ドルで買収された。

私の顧客や同僚のなかにも、第11番目の鍵を使って成功した人たちが大勢いる。彼らは起業したり、事業を拡大したり、収入と純資産を増やしたり、また新しい仕事に就いたり、書いた本がベストセラーになったり、あるいは他の人の事業の成功に貢献したりした。

世界中で多くの企業家、管理職者、経営幹部、ネットワークビジネスの企業家、個人が第11番麺の鍵を使って、すばらしい成果を上げている。この方法を使えば、成功に至る時間は労力は少なく、また取組が楽しい。どんな業界や分野にも、第11番目の鍵を使う人たちはいる。たとえば次のような例がある。

●トラックの運転手だったゲイリー・クラークは、コンピュータ・プログラマーを経て、その後事業を起こし、年間5200万ドルを売り上げる会社のCEOになった。
●ラルフ・バックストロームは、スウェーデンでPR会社を起こして成功した。
●ビル・ハリスは、瞑想プログラムを開発しているセンターポアント研究所の事業を拡大し、年間売上高を1万2000ドルから460万ドルに伸ばした。
●ヴァレシア・ロイヤーは、生活を犠牲にしなければならない仕事を辞めて、自宅で会計事務所を開いた。その結果安定した収入を得られるようになり、同時に家族との時間も十分持てるようになった。
●ボブ・サーリングは、まったくのゼロからソフトウェア会社をお越し、わずか17か月後には—-しかも不況のまっただなかに—-620万ドルでこれを売却した。
●ランディ・ゲイジは、パンケーキ屋の皿洗いから億万長者になった。

またこの本では世界的なサクセスストーリーと第11番目の鍵とのかかわりも明らかにする。世界的なサクセスストーリーとはたとえばマイクロソフト、スターバックス、ナイキ、リーボック、デル、ヴァージングループ及びヴァージンアトランティック航空、ケンタッキーフライドチキン、ウェンディーズ、マリオットホテイル、J・K・ローリングのハリーポッター現象、ロバート・キヨサキの『金持ち父さん貧乏父さん』シリーズなどのことである。

第11番目の鍵の力を活用する人は、世界の革新者であり、彼らが生み出す画期的な発明や驚異的なサクセスストーリーはたえずマスコミをにぎわせている。

第11番目の鍵はインターネットビジネスでも、在宅ビジネスでも、ネットワークビジネスでも使うことができる。小規模事業でも数百万ドル規模の事業でも、あるいは数十億ドル規模の事業でも使える。また株や債券の売買、不動産取引などにも使える。いずれにしろ、結果は飛躍的に良くなるだろう。

事業をするときには宣伝、営業、求人、流通、販売、マーケティングなどの要素がどんなに優れていても、第11番目の鍵が必要である。第11番目の鍵はあなたが思っても見なかった方法ですべての要素をつなぎ合わせ、また触媒のような効果を発揮し、けた違いの成功や急激な成長をもたらす。つまり事業や蓄財を成功させる究極のツールなのである。

あなたと私では要望やニーズ、課題、目標がまったく異なる。この本を読む誰もがそれぞれ異なる望みを持っている。また経歴、性格、環境、状況も人によって異なる。しかし私たちには一つだけ大きな共通点がある。それは私たちがみな、「溝」を跳び越えなければならないことである。

私や私の知り合いは、たいてい自分の目標や望みを正確に把握している。たとえば「売上高と利益を伸ばしたい」、「コストを減らしたい」、「収入を増やしたい」、「最高の人材を集めて維持したい」、「新しい製品・サービスを開発したい」、「あるトラブルを解決したい」、「ライバルを出し抜きたい」、「いまの仕事を辞めてもっと好きな仕事をしたい。または事業を起こしたい」といった具合である。しかしその理想の位置に至る—つまり目標を達成する—-ための方法となると、わかっているとは限らない。

このように現在の自分の位置と理想の位置はわかっているが、理想の位置に移動するための方法がわからないという場合、両地点の間には跳び越えなければならない溝があるのだ。事業を成功させたり財を成したりする取り組みは、せんじ詰めればこの溝を跳び越える作業の繰り返しに他ならない。一つの溝を跳び越えて目的地に到着すると、そこで次の目的地を選ぶことになる。そして目的地を選ぶと、また次の溝が現れる。この作業は、成功と富を追い求める限り続く。

これまで私はさまざまなサクセスストーリーにかかわってきたが、目標達成までの道筋が最初からわかっていた例は一つもない。また当初は成功の手がかりがなく、コネ、アイデア、技能、知識、資源などの成功のカギは後からもたらされることもある。しかし私は常に、第11番目の鍵を使えばどんな溝でも跳び越えられると確信していた。そして最終的には望みがかない、すばらしい成果を上げられるだろうと思っていた。

ちょっと考えてみてほしい。もし溝を跳び越えるための確実な方法があるとしたらどうだろう?私たちは日々溝を跳び越え、必要な人材、アイデア、資源、技術、戦略を見つけて、最大の成果を上げることだろう。この本で明らかにしようとしているのは、まさにその溝を跳び越える確実な方法である。

これから私は「何をどのようにすべきか」という具体的な方法を紹介する。これを実践すれば、到底不可能に思える大小の目標を実現できるだろう。

また第11番目の鍵は、コンピュータやインターネットのように強力で万能のツールである。ほとんどどんな望みでもかなえられると思っていい。たとえば次のような望みがあるときに使う。

●チャンスを見つける。

事業や蓄財に成功できるように有望な機会(仕事、事業、投資、事業提携など)を見つける。

●セールスおよびマーケティング

売上高(電話セールス、小売、直販、インターネット販売、通信販売などによる)を伸ばす。顧客紹介システムを充実させ、見込み客の成約率を上げる。参入している市場を制する。セールスとマーケティングでできるだけ大きな効果を上げる。

●製品開発

既存の製品・サービスを改善するか、新しい製品・サービスを開発する。またはその両方を行う。これにより売上と利益を伸ばす。

●人材

成功するために必要な一流の人材(パートタイム、フルタイム、独立契約社員)を集め、維持する。

●財政

起業や事業拡大のための資金を調達する(自己資金、銀行融資、個人投資家、公募など)。

●労働意欲向上

営業マンを始めとする社員が、常に最高レベルの生産性を発揮できるように、研修と動機付けのための効果的な手法を見つけて実行する。

●管理業務

外部委託を利用したり、新しい技術を取り入れたり、人材を活用したりして(またはこれらを組み合わせて)、最もコストが安く、最も効率がいい管理業務の方法を見つける。

●やる気と生産性を高め、ストレスを減らす

仕事満足度、チームワーク、やる気を高める。締め切りに追われたり、目標を達成できなかったり、顧客に急き立てられたり、事業不振などによるストレスを減らす。社員が楽しみながら集中して仕事に取組み、生産性を高めるようにする。

第11番目の鍵のもとになっている考え方は、あなたにとってあまりなじみのないものかもしれない。事業や蓄財の話をしているときには、とくに場違いな感じがするだろう。ビジネスの専門家と称する人たちからこういう話を聞くことはめったにない、もしくはまったくないと言っていい。

第11番目の鍵について知った人は、たいていすぐその力と可能性に気づき、大喜びで学び、実践するようになる。なかには第11番目の鍵の根底にある考え方が、自分にとって未知のものではないことに気付く人もいる。「まるで昔からずっと知っていたことにスポットライトがあたり、やっとはっきり見えるようになったような感じだ」と言う人もいる。

一方この考え方に抵抗を感じ、疑問を持つ人たちもいる。もしかするとあなたも抵抗を感じる一人かもしれない。その場合は自分の否定的な反応をじっくり観察し、コントロールしてほしい。というのも、そうした反応が起こるのは、あなたのなかに事業や蓄財の可能性を阻害するものがあるためかもしれない。ここでアルバート・アインシュタインの次の言葉を引用しておきたい。「初めて聞いたときにばかばかしいと思わないようなアイデアなら、将来性はゼロである」

最初に述べたように、第11番目の鍵を使うときには四つの手順がある。第1の手順が「考え方を変える」であるのはそのためである。これから私が話すことを吸収するには、常識にしばられず、心を開き、思い切った考え方をしなければならない。

この本は、ジグソーパズルをするような気持ちで読み進めてほしい。ジグゾーパズルをするときには、すべてのピースをテーブルにのせる。最初は何が何だかわからないが、ピースを合わせていくと、徐々に絵が見え始め、十分な数のピースがしかるべき場所に収まると突然、全体が見える。

あなたはこれからジグゾーパズルの新しいピースを手に入れようとしている。ジグゾーパズルのタイトルは「いかにして事業を成功させ、富を得るか」である。あなたの手元にはすでにいくつかのピースがある。その手持ちのピースに新しいピースを加えれば、新しい絵が突然、目に飛び込んでくるだろう。そしてあなたは、事業を一足飛びに成功させることができるようになる。

第11番目の鍵を受け入れる心の準備が整ったら、七つの手順を経てこの方法を習得する。この手順については、第1章で概略を説明し、第2章以降で詳しい説明をする。

「事業を成功させ、富を得る方法」は他にも数多くあるが、他の方法を試したにもかかわらず安定した成果が得られず経験がある人にはとくにこの方法をお勧めする。目からうろこが落ちるだろう。

というのも事業や蓄財は従来の方法だけでは成功しないからである。人の真似をしても、強い願望を持っても、目標を設定しても、すばらしい事業計画を立てても、それだけでは成功しない。優れた指導者を得ても、たぐいまれな人材を手に入れても、視覚化を行っても、自分の無意識を利用しても、不屈の精神を養っても、それだけでは十分ではない。

あなたが何を望み、どんな困難に直面していようとも第11番目の鍵を使うことをお勧めする。そしてそれによりあなたの仕事や生活が一変することを心から願っている。

私はあなたのなかに種を植えたい。そしてその種が発芽し、あなたがこの本を読み終えたあとも成長し続けることを願っている。あるいはあなたの頭に新しい考え方を吹き込みたい。そして仕事、蓄財、事業の新しい可能性を開拓してほしい。

私がこの本を書いた目的は、目に見える世界と見えない世界、既知の世界と未知の世界をつなぐドアを開けることである。アルバート・アインシュタインはこうも言っている。「私たちが体感できる最も美しい感覚は、神秘的な感覚である。神秘は真の芸術と科学の源である。神秘を知らない人、不思議に思う気持ちや、驚きで恍惚となることを忘れた人は、死んだも同然である」

さあドアを開けよう。そしてそのドアを通って、成功と富に向かって最初の一歩を踏み出そう。


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